はじめて「脳波」に関わる方へ
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1924年にドイツの精神科医ハンス・ベルガーにより、人の脳の電気現象を記録して以来、ほぼ90年に渡り計測されてきましたが、残念ながら医療の分野での活用であったために、疾病と脳波との関連の研究が中心で、脳内の情報処理という観点からの研究は殆どありませんでした。 そこで、さまざまな分野での能力発揮と脳波との関連付けをかれこれ45年近くかけて観察してきました。その中には医学的な常識と反対の現象も多く見つかりました。 |
例えば、α波(7∼14Hz)は医学ではリラックスの脳波で脳が活動していないとされていますが、実際は緊張していても観察されますし、リラックスしてもα波が観察されないこともあります。情報処理の立場から見れば、脳内のたくさんの神経回路が同期して共鳴活動しているように思われるのです。つまり脳は休んでいるのではなく活発に活動しているのです。 そこで、さまざまな分野で活動している状態の脳波を計測しやすいような構造に改善したのがこのアルファテック7なのです。その特徴を他の関連機種と比較し簡単にまとめますと以上の表の通りです。 |
NHKによる「脳波が暮らしを変える」などの特集で、にわかに脳波は徐々にではあるが話題に上る事が多くなってきています。一般に認識されている「医療系脳波」はもちろん、また、さまざまなホビー系計測器なども多く発売され、いずれもゲーム機ではあるが注目を集めている。ただホビー系計測器など詳細を見ると必ずしも脳波を分析しているのではなく、生体信号と称して、EMG(筋電図)やEOG(眼球動作による信号)が主体のようである。これらのホビー系計測器とアルファテックは本質的には違うが、大いに参考にさせられる。価格などもかなり安価であるが、これは典型的な量産効果で、いずれアルファテックも量産すれば廉価化も可能である。これはニーズとの関係で技術上の問題ではない。さまざまなジャンルの計測器に大いに啓発された。さらなる認知度の向上に期待したい。 |
2018年10月 志賀一雅(アルファテック開発者) |