2009年、第一号機発売から約20年、そして前号機「ブレインビルダーユニット」から約10年ぶりに「志賀式脳波バイオフィードバック装置の最新版」としてリリースされたアルファテックⅣ。今までの研究成果と最新の脳波研究情報を融合して完成した、このマシンは「2名の脳波の同調を観察できる」という、世界でも類を見ない性能を誇る装置です。
その開発からリリースまでの秘話をお伺いすべく、インタビューをさせていただきました。
何故、新たに開発したか?
~ まず最初にお伺いします。今回、新たにアルファテックⅣを開発するにあたっての一番大きな動機をお聞かせ下さい。
志賀 アルファテック4の前身としてアルファテック3というのがあって、これはスタンドアローンで使え、結構コンパクトで気軽に携帯できるタイプだったので、スポーツ選手が遠征先で使うとか受験生が受験勉強で使うとか、13年ほどのロングランで、さまざまな方にお使いいただいておりました。
~なるほど。
志賀 でも欲が出まして、もう少し詳しく脳波を分析できるような機能があれば・・・ と思うのですが、いわゆる「脳波計」と呼ばれる臨床用は、500万円位はするので、一般の人には使えない。じゃあその高い臨床脳波計の構造を調べると、ある部分はPCを使えばカバーできる要素があったので、PCをお持ちの方が簡単に、かつ正確に脳波を観察できる「ブレインビルダーユニット」を開発したんです。
~ イプラスジムなどに設置されていたモデルですね!
志賀 そうです。ただブレインビルダーユニットはPCがないと使えない。そこでアルファテック3の機能にPCをつなげて、しっかり脳波を分析できるような性能をくっつけちゃえばいいんじゃないか? という発想でアルファテック4の開発に入りました。
~ 文字通り「融合」ですね(笑)
志賀 そうです(笑)基本的にはスタンドアローンで簡便に使えるというのと同時にもう少し詳しく分析できる機能を!ということで開発をスタートしたんですが完成までにすごく時間がかかっちゃいました(笑)
~ アイデアを形にする事の困難さですね。
志賀 だけど、結果的に時間がかかったのが良い事でね、最近脳科学が進歩しているじゃないですか?その中ではいわゆるビックサイエンスっていうか大掛かりな装置を使って研究するんだけど、現在の研究の流れの中で再び脳波が注目されつつあります。
~ なるほど。
志賀 おかしな話なんだけどアルファ波ってね、実はどこから出てどういう働きをしているのか専門の世界でも未だによく分かっていない。ところが、少しずつその内容が分かり出してきて、色々な学説があって仮説ではあるけれど、意味づけがはっきりし出してきた、そういうこととアルファテックⅣが詳しく分析できる機能を持っているというのがタイミングとしていいんじゃないかと思っているんですよね。