~ では本日一番お伺いしたかったテーマ「脳波の共鳴=気が合う」ということについてお伺いします。志賀先生が現在また新たに大学院で研究されておられる「脳波の共鳴とコミュニケーションの関係性」においては、今回のアルファテックⅣでいうと2チャンネル測定(2名間の共鳴観察)というところにつながってくるという事ですよね。
志賀 そうですね。今のところ日本でもアメリカでもバイオフィードバック学会ではセルフコントロールが前提ですが、二人で目を合わせ、呼吸を合わせて、気を合わせる。昔から表現されていることだけど、学問の世界ではなかった。だから新しいコンセプトになるわけですね。実験的には手がかりがつかめているので楽しみです。先ほどの鍼灸やピアノヒーリング、波動測定や気功など、学問にはなっていないけれど巷では普通に行われていますよね。
~ 以前志賀先生が「今後の科学の分野に於いては気っていうのをどういう風に捉えていくかというのが一番ホットな部分でこれから世界的課題になってくる」とおっしゃられた事と連動している様な気がするのですが。
志賀 すごく連動していると思います。幸い我々日本には会話の中に「気」という文字を使った熟語がたくさんありますよね。「元気」とか「覇気」があるとか、「やる気」という言葉を使うじゃないですか。それが英語では全然違う表現になってしまう。でも気の概念を欧米人に理解してもらうのは大変な事ですが、脳波のシンクロ現象によって情報が伝わる、と表現すると分かってもらえるかもしれない。問題は本当にシンクロするのか、何が介在してシンクロするのかを解明しなければならない。
~ そういう意味では過去にも志賀先生の所に有名な気功師の方が来られて「なぜ私は人を気で倒せるのかを調べてほしい」という依頼があったとお聞きしましたが、それも脳波との関連づけになるわけですね?
志賀 そう思いますね。だから「気の研究」にアルファテックⅣは貢献できると思うんですね。今の臨床脳波計は残念ながら1台の装置を使って二人の脳波を計るような構造にはなっていない、計ろうとすると非常に難しいんですよ。アルファテックⅣはねUSBでつなげてしまえば簡単に計れるんですよ。
~ そういう意味では先日大阪で行われたバイオフィード学会でアルファテックⅣが展示されましたが2チャンネルに他の研究者の方が興味津々でしたね。どういう気持ちで見ておられたかは定かではないですが、こんな事が可能なの?とか、かなり皆さん興味津々でした。
志賀 私はその現場に居なかったのですが、興味があると同時にビックリだと思うんですよ。そういうコンセプトというか考え方というか発想自体がないですよね。